いいね!をもっと具体的に言語化しよう

雑談

先日、ちょっと良いレストランにアフタヌーンティーへ行ったときのことです。

店員さん「この茶器、熱いんで気をつけてくださいね。この前、やかんで紅茶を出すなって、レビューに書かれちゃって…」

店員さんは、苦笑いを浮かべたような顔でそう言って去っていきました。

マーケティングの仕事をしていると、お客様の声というものを目にしたり、耳にしたりすることが多いです。

ネガティブな意見はプロダクトやサービス改善のヒントにもなるので、参考にすることも多いですが、中には結構辛辣だなぁと思うものもあります。

自分自身も、あるサービスを使って嫌な気持ちをしたな、という事をTwitterに書いたこともあるので、自戒の念も込めて書いています。

日本は、海外と比べるとレビューが厳しい,ネガティブなフィードバックをしがちであるらしいです。

なので、アメリカでappstoreのアプリなど開くと、結構な量のサービスが星4つ以上です。

uberの運転手もきっとよっぽどのことをしない限り、皆5.0に近いレビューです。

SNSに「いいね!」や「❤️」と言った、ポジティブな感情をワンタップで伝えるリアクションボタンが生まれたことで、肯定的に捉えてもらえている数というのが、定量的に測れるようになりました。

でも、何がどういう風に「いいね!」なのか、どんな機能が気に入ったのか、そういったことまではわからないので、ユーザーインタビューなどを行なって、より詳しい情報を聞き出します。

でも、いいね!を押してくれたユーザーの中で、話を直接聞けるのは、数人だったりします。それも謝礼を支払って聞いたりするので、ROM専のユーザーがどんなことを思ったのかまで、全て吸い上げることはできません。

「いいね!」も、「ちょっといいね!」なのか、「すごくいいね!」なのか、度合いまで測ることはできません。

先日、「すごくいいね!」と思っていたゲームの作者が亡くなってしまったニュースを読みました。

亡くなった『コーヒートーク』の制作者・ファミ氏の家族のための募金セールが開催 セール中の収益すべてが家族に寄付される
ファミ氏は、ぜんそくの発作によって亡くなった模様

私はこの「coffee talk」というゲームがとても好きでした。

主人公が喫茶店のマスターとなり、代わる代わる訪れるお客さんの話を聞きながら、好みのコーヒーや紅茶を出すというゲームです。

どんなところが好きだったかというと、

・80〜90年代に流行ったドット絵のようなテイストの絵

・どこか懐かしさを感じる音楽とゆったりとした時間の流れ

・さまざまなバックグラウンドを持ったお客さんとの会話の内容、答える内容によって変わるシナリオのバリエーション

などなど、91年生まれのスーファミ世代の私はこのゲームをとても楽しく、また懐かしい思いでプレイしたのです。

このゲームはインドネシアで製作され、作者の方は私と同い年ぐらいの方でした。届くかどうか分からなかったけれど、こんなところがすごく良かったよ!の声を制作元に届けたかったなと思いました。

昔はそう言った声はファンレターやハガキで届けられ、時代が変わり、SNSなどで簡単にレビューも投稿できる時代になりました。

もっともっと、良かったよ!!の声を、どう良かったのか、どんなところが好きだったのかを深掘りして、作者や提供者に届けたいなと思いました。

本の書評、映画のレビュー、アプリのレビュー そういったことをメモする習慣づけがあると良いですね。

そして、ユーザーもサービスを享受するだけでなく、もっと能動的にポジティブな声を上げて良いんだと思います。

なんとなく分かった、なんか良かったで思考停止させないこと。そして、いいね!を具体的に伝える機会をもっと持とう。

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