実践で役に立つ!マーケティング戦略にオススメの本 3選

マーケティング戦略オススメ本 マーケティング

こんにちは、ともぞう(@tomozou_pm)です。
IT企業で働いてもうすぐ10年になります。マーケティングには、ここ5~6年で携わるようになりました。マーケティング関連の本は10冊以上は読んでいるはずですが、実践で役に立った・何度も読み返した本を紹介します。
どうやったら商品が売れるか、お客さんに喜んでもらえるかを、毎日死にものぐるいで悩んでいるマーケターの皆さんのお役に立てば幸いです。

マーケティング戦略とは(自論)

「マーケティング戦略」は、事業や経営そのものに影響するような、超重要ミッション・職務と思ってもらうのが良いと思います。優れたサービス・プロダクトに優れたマーケティング戦略・マーケターは欠かせません。
まれに、プロダクト・商品そのものが素晴らしく、積極的なマーケティング活動をしなくても売れる商品があります。(Webサイトも存在しないのに数年先の予約も埋まっているお寿司屋さんや、行列のできる山奥のパン屋さんなども然り。)
 ただし、それは事業戦略として、商品の磨き込みに全振りと言わないまでも、外からは決して分からない血の滲むような商品開発の努力があったり、数十年の歳月をかけて固定ファンを育ててきたりと、TVCMやyoutubeなど分かりやすいプロモーション以外にも、そこには確実に「戦略」が存在しているのです。

実践で役に立った、マーケティング戦略本 3選

グロービスMBAマーケティング 改訂4版

社会人向けビジネススクールとして有名なグロービス経営大学院の書籍です。
自社の商品の売上が伸び悩む理由は、様々です。市場環境が影響している可能性や、自社の商品そのものの価格設定や機能に問題がある場合もあります。それらを検証していき、おそらくこう進んだほうがこの会社にとって良いだろう と道筋をつけていくのが、マーケターの仕事だと考えています。

ただ、何から検証していいか分からない、何が分かっていて、何がわからないのかも分からない、そんなときには、この本を読み、自社の製品やサービスをゼロから見直してみることをオススメします。

ある程度、熟練されたマーケターの方や、マーケティングに携わっている方は、「はいはい4P(*1)ね、3C分析(*2)ね」と、ベーシックな内容を学び直すようなことに興味があまり無いかもしれませんが、マーケティングのフレームワークや基礎に沿って、一つ一つ見直していく事が実は売上改善の最短ルートなのです。

こんな人にオススメ

・新規事業や新製品のマーケティング戦略をゼロから考える特命係長に任命された人
・既存製品や商品の売上が伸び悩んでいて、全部コロナのせいにしたいけど、そうも行かなくて悩んでいる人
・マーケティング戦略のそれっぽい資料を明日までに作らないといけなくて、大ピンチな人

*1 4P:製品(Product)、価格(Price)、流通(Place)、プロモーション(Promotion)をまとめて4Pと呼ぶ。マーケティング・ミックスともいう。

*2 3C:顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)をまとめて3Cと呼ぶ。

コトラーの戦略的マーケティング

言わずとしれたマーケティングの神様、フィリップ・コトラーの翻訳本です。
コトラー本は沢山の翻訳が出ていますが、戦略設計がかなり深堀りされているこの本が個人的にはオススメです。
「トータル・バリュー・プロボジション」の考え方は、大変参考にしました。顧客は、価格が安い・高いだけではなく、見合った使い勝手やサービスであるか、問い合わせは迅速で丁寧か、などを総合的に考えて製品を選ぶ、そんな考え方のことが書かれています。

こんな人にオススメ

・自社のサービスや製品がオリジナリティに欠け、競合と価格との値下げ合戦になっている
・競合との差別化を考えたいが、何を差別化したらいいかに悩んでいる人
・年間のマーケティング予算設計や組織の立て直しがミッションのシニアマーケター

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?

こちらも、マーケターで知らない人は居ないと思われる、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)復興の立役者 森岡毅さんの著作です。
P&G出身の敏腕マーケターである森岡さんは、2010年当時集客が伸び悩んでいたUSJのCMO(チーフマーケティング・オフィサー:マーケティングで最もトップ権限を持つ人のこと)になります。

必死で考えて考えて、自分の犬歯の先が欠けてしまうほど考えていました(考えに熱中しすぎてパークの街灯に無防備に顔をぶつけたら歯が欠けました)

USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか? 森岡毅

森岡さんは、とにかく悩みに悩み、考えに考えまくるのです。その執着には、目をみはるものがあります。何に驚いたかと言えば、森岡さんは偉い人なわけですよね。勿論、多額の給料ももらってるのだと思いますが、USJを再興させるのが、森岡さんのミッションです。
ただ、私の中では、そこまでトップの人が、USJのパーク内を歩いて考えすぎて街灯にぶつかっちゃうぐらいまで考える、そこに時間を割くということに驚いたのです。
上層部になればなるほど、管理・マネジメント業務などに時間を取られてしまうため、実際にアイデアを出すのは現場のメンバーがメインになることが多いからです。

この本を読んだ当時、私はマーケティングの仕事に携わってまだ1~2年目という所でしたが、森岡さんの執念とその心意気には、心を動かされました。現場の社員は、偉い人と比べると、自由に使える時間がたくさんあるのです。その時間を使って、頭から火が出るほど本当に考えているのかと。
私はこの本を読んでから、上司にプレゼンや話をする直前まで、この戦略は正しいのだろうか、もっと良い策は無いか、粘って粘って、ギリギリまで考える癖が付くようになり、そうすると不思議なもので、ギリギリの神様のようなものが降りてくる瞬間があり、幾度となく救われた経験があります。

こんな人にオススメ

・フレームワーク本を読み疲れて、純粋にストーリーも含めて楽しみたい・面白く読みたい方
・上司や取引先にアイデアや戦略を一蹴されてモヤモヤしている方
・ブランディング戦略や具体的な施策・アイデアを考えないといけないが思考が停止している人

マーケティング戦略を立案してみよう

自社のブランドやマーケティング戦略といった、扱う難易度が高すぎるものでなくても良いので、自分の担当範囲における商材・サービスの戦略を考えてみることは、トレーニングになります。
自分が会社を立ち上げる、商品企画をゼロから企画する、そういったシーンでも、マーケティング戦略は必須です。

上司から、会社から言われた通りにやるだけではなく、自分だったらこの商品をどうやって売るだろう?どうやったらお客さんに良いところを知ってもらえるだろう?そもそもこの商品の良い所・競合よりも優れている点はなんだろう?
大事なのは、「問い」です。白紙のパワポとにらめっこする前に、沢山問うてみましょう。自分が偉い人でも、そうでなくても。

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